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アカシアの木と神話

ネズミモチの木にも花が咲いて、虫が飛んできました。どこか寸足らずのこの虫、バッタかイナゴか、坊ちゃん_147同様、私には分かりません。

 哲学のない時代は、神話がその代わりをしたとどこかで読んだ記憶がありますが、神話は子どもの頃から好きでした。

 少年少女世界文学全集で読んだ世界の神話の中でも、後々になっても、今になっても解けない疑問が、エジプト神話にありました。なにしろ50年近く昔の記憶ですから話の概要も定かでないのですが、偉大な英雄の命がアカシアの一番てっぺんに預けられる話がありました。

 エジプトというと砂漠のイメージが強いですから、エジプトのアカシア、ってどんな木なのかな、とは、今もって解けないなぞなぞのようなものです。いろいろ、人の手も患わせて調べてみても、いまいち確信が持てません。

 ナイルのほとりは、古代には緑豊かな土地だったようですから、アカシアの木があってもおかしくないのかな、アカシアというと、銀葉アカシア、いわゆるミモザが有名だけれど、もしかしたら、訳者の誤訳で、違う木なのかもしれないし、などなど、思いめぐらしてみましたが、やはり分かりません。

 アカシアのてっぺんの枝か葉か花か、どこにその英雄が命を預けたのか、これもまた忘れてしまいました。ただ、そのことを確か1人の女性にしゃべってしまって、そこから秘密が漏れて、英雄は命を落とすことになったと記憶しております。

 なんだか、アダムとイブを連想させるようなストーリーですね。古代より、よほど男は女が怖かったのか、と笑いたくなるような、呆れるような。神話の書き手に女性はいなかったのでしょうか。

 記紀神話が壬申の乱のあと権力を握った天武天皇の意向を強く反映したものといわれますから、神話生成過程には当然権力闘争があったのでしょうね。ギリシア神話にもそれをうかがわせるような記述がたくさんあるようです。

 となると、哲学の代わりをしたというのは、神話の説明としては不十分ですね。

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コメント

バッタもイナゴも,キリギリスのなかまですよ(笑) (^o^)

これは恐らく,ヤマヤブキリの幼虫だと思います。http://www.nat-museum.sanda.hyogo.jp/musi/yamayabu.html

# なお,コオロギやキリギリスのなかまの写真や鳴き声に関しては,以下の Webページをどうぞ。私も幾つか参加しています。
http://www.nat-museum.sanda.hyogo.jp/wave/wav_korogi.html

アカシアの雨に降られるとこのまま死んでしまったり(笑) (+_+)☆\ばき!(--;)

エジプトでもナイル川周辺の特に三角州では,非常に湿潤というより蒸し暑い気候でして,砂漠というのはむしろ人間が農業を始めたために起こった現象ではないかと見ています。つまり,農業というのは,究極の環境破壊なんですよ(笑) 農学部で学んだ私だから言えるのかも。

投稿: kaetzchen | 2006年6月 4日 (日) 16時59分

 ありがとう、kaetzchenさん
 農業というのは究極の環境破壊というのは、河野信子さんからも言われました。だから、収穫物をまず最初に神さまにお供えするんだって。
 でも、エジプト神話のアカシアと、私たちが知っているアカシアと、はたして同一の植物か、分からないんですよね。

投稿: とむ丸 | 2006年6月 4日 (日) 17時28分

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